油を引くタイミングで鍋やフライパンがくっつかなくなる方法


フライパンや鍋で食材を焼いたり炒めるとき、くっつかないように油を引くと思うのですが、もしかして毎回最初に油を引いてしまってはいませんか?

テフロンだとそれでいいのですが、鉄やアルミのものでその方法をやってしまうと、鍋底に食材がくっついてしまう原因になります。

肉や魚、餃子やチャーハンなどが鍋底にくっついて大変な思いをしたという経験は誰しもあると思いますが、油を引くタイミングを理解してできるだけそれを回避しましょう。

くっつく原因は水にあり!

鉄やアルミ製のフライパンで調理するとき、油を引く前にしっかりと空焼きをしなければなりません。十分熱された後で油を引かなくては食材がくっつきやすくなるというわけですね。

これは、鉄やアルミなどの金属の鍋には吸着水という目に見えない水滴がまとわりついており(1)、その水分を蒸発させるために行うものです。

鍋に食材がくっついてしまう理由として、熱によって肉などのたんぱく質が凝固したり、小麦粉や白飯などのデンプン質が糊化したりするときに鍋肌にくっついてしまうからです。

そしてこのとき、固まったタンパク質やデンプンが鍋と結びつくためには水分が必要です。
乾燥した米が鍋にくっつかなかったり、鍋にくっついた食材を焼き切って水分を飛ばすとこびりつきが取れるのはそのためですね。餃子がくっついたときに弱火でしばらく焼くのも、焦げないように表面の水分だけを飛ばしているからです。

なので、もしフライパンの表面に水分が残っていたとしたら、食材がくっつきやすくなるというわけですね。

金属の鍋はテフロンと違って、放ってくと空気中の水分が金属の表面に吸着し、目に見えない水分を含みます。なので、金属製の鍋を調理に使うときは油を引く前にしっかりと水分を蒸発させておく必要があるのですな。

煙が出るほど熱する必要はありませんが、180~200℃ぐらいの、もし触ったとしたら大やけどをするなと思うぐらいは全体を熱してから油を入れることがポイントです。

水分をしっかり飛ばしたうえで、油によって膜を作り鍋と食材を離してしまえばなお完璧ですな。


対して、テフロン加工の鍋を使う場合、表面はフッ素樹脂で覆われており、金属ではありませんので吸着水はありません。なので、空焼きの必要はないのですね。

逆に空焼きをしてしまうと、表面のフッ素樹脂が剥がれてしまい、せっかくのテフロン鍋が役立たずになってしまいます。
剥がれるだけならまだしも、鍋の温度が350℃付近になると有害なガスも発生させるため、必ず油を引いてからあまり鍋を高温にしないように調理しましょうね。

どうぞよしなに。

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